一本の歯を削ったときの変化



 

★一本の歯を削ったときの変化★

虫歯が無いのに痛みがある、そんなときどうしますか。 人は一日に15分位しか上下の歯を噛み合わせていません。 イライラ、クヨクヨしたり、心配事があったり、力仕事等で 強く歯をかみしめたり(奥歯の噛む力は5、60キロ、体重位ある) 噛む頻度が多いと歯が痛くなります。無理はしたつもりが無くても 外界の変化(気圧、気温等や人間関係などの心理的力関係の変化etc) などが在ると普段は平気でもバランスがとれず 体調を崩し、歯がはれたり痛くなったりします。そんな時は痛み止め等で ごまかしたりせず自然に従って(水がしみれば冷たいものをさけ、 噛んで痛ければ噛まないようにすればその内に良くなります。) リンクコーナーの河田先生の割り箸テストを参照して下さい。 良くならないとすれば部分的問題が考えられます。無理が掛かれば 普段から負担加重が在ったりする一番弱いところに問題が起きます。 これからは歯科医の出番です。 疲れると顎を出すとよく言われます。これは本当です。 何気なく他人を観察してみて下さい。顎を前に出してバランスを 取っているのに気づかれると思います。野茂投手は唇を噛んでバランスを 取っています。 まずはじめに患者さんに噛んだときの感じを良く覚えてもらいます。 ただし痛い時に無理をするとかえって痛くなるので注意が必要です。 次に咬合紙を噛んでもらいます。その時のあたりの部位、面積、色の付き具合 等を良く記憶します。その後以下の順に咬合調整を慎重にします。 (一本の歯の一点を削ればその歯の噛み合わせが変わり、他の歯に無理が移動し  、体全体のバランスが変わる。くれぐれも一度に削らないで下さい。) 問題のある一本の歯に関してのみ、以下のことをあくまで先生の責任において 確認して頂けたらと思います。ただし怪我でも、風邪でもすぐには良くなりません その辺の所もご考慮下さい。 1)まず前方運動の障害になるような点を削る。(全体のバランスを考えながら慎重に)   その後、患者さんに削る前との感じの違い(軽くなった感じ等)を聞く   咬合紙で噛み合わせを見る。当たる部位、色の付き方、面積等に変化はないですか 2)次に下顎の舌側内斜面を同様にする。 3)次に上顎の頬側内斜面を同様にする。 4)次に側方運動の干渉を見る。 5)前歯の突き上げ等がないかを診る(後頭部に無理が掛かる) ファセット等も参考にしながら慎重にやって下さい くれぐれも上下的にサポートしている点は削らないように もし症状の改善が見られたとしても他の歯に適用しないで下さい 一度にやると歯も体もガタガタになります。

★安易な調整はしない事★

 症状もない歯をこうでなければと言う考えで安易に削らない。

一本の歯を削ったことの患者さんの反応、咬合の変化に気付かれた先生は 今後の診療においてくれぐれも慎重な対応をして頂きたいと思います。 さらに研究したい人は 林歯科医院(中野区弥生町2-3-13 川本ビル3F 03-3299-8045) 歯科医療研究センターまでお問い合わせ下さい

観察する目と心、見ようとしなければ見えない


前のページに戻ります。

ホームページに戻ります。